11月の「妻たちの鹿鳴館」に続きこちらも再演となります。2000年11月に大阪・12月に東京で上演された舞台ですからご覧になられた方も多いのではないでしょうか。こちらもテレビ放送されましたしね。今回は名古屋・御園座での公演です。2003年の4月には福岡の博多座でも上演予定で、御園座も連日満席だったようで、人気のある演目ですね。
こちらは前作と比べて出演者の変更は少ないですが、藤山直美さん演じるお徳の夫・尾野川菊之助を林与一さんに変わって田村亮さんが演じられてました。
前作と変わった点を思い出しますと…
前作の最初のエピソードの部分(石川五右衛門の舞台)がなく、舞台が終わったあとの浪花座楽屋からはじまりました。
蒼井興行の蒼井重蔵の出演がありませんでした。
雄基さん扮する蒼井松次郎の最初の出番は、前作では2幕の住田興行で義平次がナイフを振り回す場でしたがこの場がなくなっていました。義平次が従業員の給金を誤魔化していて追放されたのはエピソードして触れられるだけでした。この場がなくなったため雄基さんの最初の出番は、芝居茶屋・濱菊に営業の合理化を説明に行く場でした。
イソダンこと文治郎が病のため故郷に帰る場が追加されていました。奥さんが迎えにきて濱菊をあとにする文治郎。涙のシーンがさらに追加されてました。
藤山寛美さん13回忌追善公演とのことで、寛美さんと思われる子役とその母親のエピソードが追加されていました。「寛美」の名前がつけられたところまでエピソードに盛り込まれていました。
その他に印象深かった場面は…
1幕で蒼井瑶子(越智静香さん)が結婚して渡米すると濱菊に挨拶にやってきます。相手は東京の興行界をとりしきる松次郎(松村さん)。興行の勉強がしたいという安田杉太郎(長江健次さん)も一緒です。帰り際に瑶子はお徳に「お徳さんも早くいい人をみつけて、お幸せにね」と声をかけるのですが、「うちみたいなもの…」と謙遜するお徳のよこで「その通り」と同調する杉太郎にお徳は持ってたお盆でおもいっきり頭をたたきます(笑)お盆が凹んでました。角があたったそうです。
2幕の最初の場で、師匠から喜劇一座・曾我廼家五郎劇団にあやめ(綾田俊樹)とともに修行に出されてしまった菊之助が3年の修行の後に歌舞伎に戻ることになって盛り上がる長屋でのシーン。綾田さんの手が田村さんの鼻をうったらしく、おもわず田村さんが「痛い」とこぼしてしまい、演技がとまってしまうということがありました。直美さんが「うちの人になにするの」とアドリブをいれて元に軌道修正されていて、さすがだなぁと感心でした。
雄基さんは2幕の中ごろで妻・瑶子に案内されて花道より登場。給金を誤魔化していた義平次を首にしたこと、蒼井を松竹に合併したことを告げます。昼の部は劇場を閉じ、幕間の短縮をも実行すると告げる。芝居茶屋の死活問題に関わると啖呵をきるお徳。(この啖呵は前作でもありましたよね。長い啖呵で終わったあとはおもわず拍手してしまいました)
それを聞いて松次郎が「あなたみたいな人がいるとは道頓堀も捨てたものではないな」と涼しい顔で返すと、お徳が「なにをそんなに気取っているのですか」と一言。あれだけの啖呵に対してそうですよねぇ
「今日のところは失礼します。では」と去る雄基さんに「いや ではって。コケコッコみたいな顔して」とさらに返すお徳さん。「ほんとに卵産むんでっかー」と松次郎のあとを追う杉太郎が面白かったです。
りんさんは雄基さんのハプニングをご覧になられたとか。羨ましいですね。りんさんから頂いたレポートです。りんさんいつも楽しいレポートありがとうございますm(_"_)m
第3幕で、ちょとしたハプニングがありました。ハプニングの主は、ナント松村さんです。
松次郎さんが大晦日に楽屋見舞いに来たシーンで台詞を言い間違えてしまったのです。
「しまった!」という表情をされて客席から笑いが起こり動揺されたのか、又言い間違えてしまいました。もうこの時はご本人も笑ってしまって、田村さんが「社長さんも頑張りなさいよ。」と言って握手をしフォローされてました。
松村さん、冷や汗タラタラだったでしょうね。いつもの凛々しい眉毛が八の字になり、涙目になってた事も付け加えておきます。
それから、藤山直美さんに「九官鳥みたいな顔して!」と言われて苦笑されてましたけど、これはアドリブだったのかしら。
前作も何度も見た舞台ですが、やっぱり泣けました。最後の雪が圧巻で、幕が降りたあとの直美さんの口上で更に泣けたりして… 4月の博多座はまたキャスティングが少し変わっているようで、どのような舞台になるのか九州地方の方は楽しみですね
投稿者 sato : December 27, 2003 12:20 PM